保育園は、子どもが一日の多くの時間を過ごす場所です。
そして、そこには「大人と子ども」という、どうしても力の差が生まれてしまう関係があります。だからこそ私たちは、日々の関わりの中で「子どもの人権」が守られているかどうかを、繰り返し確認していく必要があると考えています。
今回は、園がこのテーマについて日常的に何をしているのかを、具体的にお伝えします。特別なことをしているわけではありません。ただ、続けていることがあります。
水元保育園では、「子どもの人権」について日常的に考える機会を設けています。
園内研修の中では、人権を尊重した保育のあり方や、子どもとの関わり方について話し合いを行っております。
こうした話し合いは、一度やって終わりにはしていません。保育は、正解が決まっている仕事ではありません。同じ場面でも、その日の状況や、その子の状態によって、適切な関わり方は変わります。
だからこそ、繰り返し立ち止まって考える時間が必要だと考えています。
話し合いとあわせて、園では定期的にチェックリストを使用しています。
その中の一つに、こんな項目があります。
1人の人間として対等に子どもと関わることができているか?
この問いを定期的に自分に向けることで、日々の保育の振り返りを行っています。
忙しい日が続くと、どうしても関わり方が雑になったり、大人の都合が先に立ったりしてしまう瞬間があります。それを「なかったこと」にせず、気づける仕組みとして、チェックリストを使っています。
不適切な保育とは何か。この定義について議論されているのを目にした際に、非常に印象的な意見がありました。
大人に対して行わない行為を子どもに対して行っているのであれば、それは不適切な関わりと言える
とてもシンプルですが、判断の基準としてわかりやすい言葉だと感じました。
同じことを大人に対してするだろうか。同じ言い方を、同僚や友人に対してするだろうか。そう考えてみると、見えてくるものがあります。
子ども扱いするのではなく、1人の人間として子どもと関わる意識を持つこと。それが、不適切な保育や関わりをなくしていくことにつながっていくのだと考えています。
研修の中では、職員から次のような声も出てきました。
・保育の一場面を切り取った時に、不適切と映る場面があるかもしれない。そのような場面がないか、自分の行動を振り返るきっかけになった。
・万が一、気になる行為を目にした際に、その場で本人に直接言うのは難しいと感じる。そのタイミングでなくても伝える、もしくは他職員への報告をするように意識をしていく。
正直な声だと思います。
「自分は問題のあることはしていない」で終わらせるのではなく、自分の行動を振り返ること。そして、気になったことを見過ごさずに、伝えたり報告したりできる関係であること。
仕組みやチェックリストだけでは、最後のところは守れません。職員同士が率直に言い合える関係をつくっていくことも、同じくらい大切なことだと考えています。
とはいえ、園がこうした取り組みをしているとお伝えしても、それだけで安心していただけるものではないと思っています。
このような信頼は、言葉や説明だけで作れるものではないからです。
保育園・ご家庭でのありのままの様子を密に共有し、お子さんが安心して過ごしている姿を実際に見ていただくこと。それが園への信頼に繋がると考えております。
保育参観や送迎の際に、気になったことがあれば、どんな小さなことでも構いませんのでお声がけください。そういった環境作りに今後も努めていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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